中西三春准教授らの論文が「Psychiatry Research」に掲載されました。
小児期の虐待やネグレクト、親の精神疾患・アルコールや薬物の問題といった逆境体験(Adverse Childhood Experiences, ACEs)は成人後もつづく生きづらさにつながることが指摘されています。性的少数派の人たちはとくにACEsを経験するリスクが高いことも分かっています。しかし、性的少数派に対して寛容な国とそうでない国によって、ACEsのリスクやメンタルヘルスへの影響は異なるのか、明らかにした研究はこれまでありませんでした。
本研究では性的少数派に対する寛容さのレベルが異なるとされるカナダ(高)、アメリカ(中)、日本(低)の2022年のデータを用いて、性的少数派であることとACEsとの関連、メンタルヘルスとの関連を国の間で比較しました。解析の結果、国の寛容さは必ずしも、性的少数派の人がACEsを経験するリスクやメンタルヘルスが悪化するリスクを軽減していないことが分かりました。少数派の人たちが直面しているリスクを予防・軽減する社会や環境因子について、今後のさらなる検証が望まれます。
リンクより本論文の抄録および全文がご覧いただけます。
Adverse childhood experiences and mental health of sexual and gender minorities in Canada, USA, and Japan
https://doi.org/10.1016/j.psychres.2025.116708
